今回頂いた質問

114回の国試で、新生児の計測方法についての問題がありました。
しかも、「出生直後の新生児」……どんなポイントをおさえておけばいいでしょうか。

ご質問ありがとうございます。

出生直後の新生児の計測は、実習でもなかなか出会うことの少ない手技ですよね。
実習で、生まれたての新生児の計測にあたることは少ないかもしれませんが、演習用の人形を使って練習することはできます。特に頭囲や胸囲の位置は、人形などで確認してみないと分かりにくいかもしれません。ぜひ練習してみてくださいね。

新生児の四計測と言われる体重、身長、頭囲、胸囲について、ひとつひとつ、基本的なところから確認していきましょう。

1.標準値を知ろう!

まずは、計測値の評価の基準となる標準値を確認してみましょう。

体重:2,500〜4,000g(2,500g以下は低出生体重児、4,000g以上は巨大児)
身長:45〜55cm(平均は約50㎝)
頭囲:31〜35cm
胸囲:頭囲よりやや小さい(30〜33cm)

 

2.計測時の注意点

計測時には、いくつか注意点があります。

1)保温

まずは保温です。新生児の低体温は呼吸障害や低血糖のリスクを招きます。
羊水はしっかりとふき取ったうえで、インファントウォーマーの下で計測を実施するのが理想です。
インファントウォーマーがない場合、室温26度以上になるようにしましょう。

2)呼吸状態

出生直後の計測である場合、呼吸状態が急に悪くなることもあります。
努力呼吸やチアノーゼがないか観察しながら計測しましょう。

3)皮膚トラブル

皮膚トラブルにも注意しましょう。
メジャーをつかったあとに取る場合、すべらせて抜き取るのではなく、赤ちゃんを持ち上げて丁寧にとるようにしましょう。手早く、しかし同時に愛護的に行うことが大事です。

 

3.各計測方法

1)体重

清潔な体重計に薄布をしき、風袋で0gにしてから測定します。測定誤差を防ぐために、赤ちゃんは裸で、おむつやタオルなどは外します。
体重計からの転落に気を付けましょう。ただし、赤ちゃんに直接触れてしまうと誤差になるので、測っている間は触れないようにします。

2)身長

身長板に赤ちゃんを仰臥位で寝かせます。頭を一方の板に固定し、膝を支えて両足を伸ばしてかかとをもう一方の板に付けます。泣いていると足が曲がるので、伸ばしたときに測ります。

3)頭囲

仰臥位で寝かせた赤ちゃんの頭の周りにメジャーを巻きます。メジャーの位置は眉間と後頭結節を通るようにします。

4)胸囲

仰臥位で寝かせた赤ちゃんの胸の周りにメジャーを巻きます。メジャーの位置は、両肩甲骨直下と乳頭の高さで測定しましょう。呼吸による変動があるため、息を吐いたときに測るのが望ましいです。

 
以上が質問の回答です。
では、「出生直後の新生児」に関する国家試験の問題を実際に解いてみましょう。

問題

第114回 看護師国家試験 午前問題69

出生直後の新生児の計測方法について正しいのはどれか。

1.身長は側臥位で計測する。
2.体重はオムツをつけて計測する。
3.頭囲は後頭結節とオトガイの周囲を計測する。
4.胸囲は肩甲骨直下と左右の乳頭を通る周囲を計測する。

正解… 4
1.× 身長は仰臥位で、身長板を使って計測します。
2.× 体重はおむつを外した裸の状態で測ります。
3.× 後頭結節と眉間の周囲を計測します。オトガイは、あごの部分をさします。
4.○ 胸囲は両肩甲骨直下と左右の乳頭を通る周囲を計測します。

●母性看護学について理解を深めるには、科目別強化トレーニング

編集部より

新生児の計測方法について、具体的な手技や注意点を確認しました。
生まれたての新生児の体重、身長、頭囲、胸囲は、母子手帳にも記載され、その赤ちゃんが大きくなるまでずっと大事に取っておく、最初の記録になります。その後の成長の評価の基準値になります。
間違いなく、かつ赤ちゃんへの負担を最小限に計測できるようになるのが大事ですね。