今回頂いた質問
実習で、睡眠薬を内服している患者さんを受け持つことになりました。
どのような看護が必要なのか、教えてください。
ご質問ありがとうございます。
睡眠薬として一般的に利用されているのは、ベンゾジアゼピン系とよばれるもので、大脳辺縁系や視床下部の働きを抑制し、自然な形に近い睡眠効果が期待できます。
ただし、副作用として、眠気・ふらつき・健忘・脱力感・倦怠感などがあり、状況によっては転倒や転落を引き起こす危険性がありますので、十分に注意して観察しましょう。
副作用によって、患者の日常生活に支障を来している場合は、状況を医師に報告し、指示を仰ぐことも必要です。
回答は以上になります。
では、睡眠薬の副作用について問われた国家試験の過去問題を解いてみましょう。
問題
第98回 看護師国家試験 午後問題65
高齢者に投与される薬と副作用の組合せで正しいのはどれか。
1.β遮断薬――――――――――消化性潰瘍渇
2.抗パーキンソン薬――――――徐脈
3.非ステロイド性抗炎症薬―――不随意運動
4.ベンゾジアゼピン系睡眠薬――筋弛緩作用
1.× β遮断薬の副作用には、徐脈などがある。
2.× 抗パーキンソン薬の副作用には、レボドパによる不随意運動の出現などがある。
3.× 非ステロイド性抗炎症薬の副作用には、消化性潰瘍などがある。
4.○ ベンゾジアゼピン系睡眠薬の副作用には、筋弛緩作用がある。筋肉が緩むことにより、ふらつきや脱力感などが現れる。
2.× 抗パーキンソン薬の副作用には、レボドパによる不随意運動の出現などがある。
3.× 非ステロイド性抗炎症薬の副作用には、消化性潰瘍などがある。
4.○ ベンゾジアゼピン系睡眠薬の副作用には、筋弛緩作用がある。筋肉が緩むことにより、ふらつきや脱力感などが現れる。
正解は… 4
編集部より
看護師は、医師の処方に基づいて、支持された薬物を安全かつ正確に投与し、与薬後は、その作用と副作用の出現状況を的確に観察しなければなりません。そのためには、使用される薬物について、剤形や投与方法、期待される効果や作用・副作用についてきちんと理解しておく必要があります。