「ガムを噛む」のは顎だけでなく脳の運動にもなる!?
脳の神経細胞が活性化! セロトニン分泌も活発に!
色々な味や香りのついたガムが並んでいますよね。
みなさんはどんな味や香りのガムがお好きですか?
わたしは断然、ミントガム!
運転中や仕事中は、眠気覚ましにしょっちゅうモグモグ
(これを書いている今もモグモグしてます)。
よく、メジャーリーガーの選手なんかもしきりにガムをモグモグしていますよね。
ガムを噛み続けるという動作には、どのような意味があるんでしょうか?
ガムを噛むと頭がよくなる!?
一見、ガムを噛むという動作は顎や口をリズミカルに動かす単調な運動のように見えますが、その運動を制御しているのは、脳幹(中脳)にある咀嚼中枢。
これまでの研究によると……
・歯と歯茎にある歯根膜(歯を支えるクッションのような役割があります)
・頬にある咬筋(こうきん、といいます。顔のエラ張りの部分)
などから、脳幹(中脳)にある咀嚼中枢に刺激がビビビッと伝わり、咀嚼運動を調節していることが明らかになっているんだとか。
つまり! つまりですよ!
ガムを噛むという動作そのものが、顎の運動のみならず脳の運動にもなっている、ということなのです!
ちなみに「ガムを噛むと集中力がアップする」といわれるのは、ガムを噛むと、顎や口の筋肉運動が脳を刺激し、脳の血液循環が促され、脳の神経細胞が活性化するため。
また、ガムを噛むと覚醒効果も高まるので、眠気防止にも効果的!
睡魔と闘う受験生、ぜひお試しあれ!
ドイツの小学校では、ガムを噛むことによる効能に着目し、教室でガムを噛むことを児童たちに推奨しているんだとか。
日本なら間違いなく”不良”扱いされちゃうけどね~。
メジャーリーガーの選手がガムをモグモグしているのも、試合の流れや競技への集中力を高めるため。
日本の試合であんなことしたら「やる気あんのかっ!」って間違いなくツイッター炎上ですが……(汗)。
ただし、ガムを噛むことによって脳の動きは一時的に活発になるものの、知能や認知力そのものが高まるわけではないらしいので、くれぐれも誤解のないように!
さらなる効果! ハッピー&リラックス♪
ガムを噛む動作は、身体を一定のリズムで繰り返し動かす「リズム運動」のひとつ。
で、「リズム運動」はセロトニン分泌を活発化させることが実証されているんだとか。
(ちなみに、「ジョギング」「ダンス」「ヨガの呼吸法」などもリズム運動の仲間なんだって~)
セロトニンというのは、脳内の神経伝達物質のひとつ(別名「ハッピーホルモン」♪)。
セロトニンがしっかり分泌されていると、心の安らぎや落ち着きを感じられるのですが、セロトニンの分泌が不足すると、気分の落ち込みや不安が強くなり、うつ病を引き起こすことも。
つまり、ガムを噛む動作は、脳内のセロトニン分泌を活性化させて癒し効果を高めるというわけです!
(あ~、癒されたい~。ガム買ってこよっと……)
ちなみに、「リズム運動」のひとつとはいえ、ガムを噛むような真似(顎の動き)をしたり、指などで似たようなリズムを刻んだりするだけでは効果なし。
ガムを噛むことによって、歯のかみ合わせが適度に調整されるだけでなく、噛む動作を長時間続けることができるので、ただの真似ではなくガムを口に入れることが重要なんだとか。
ガムを噛むことによる「集中力アップ(覚醒)」&「リラックス効果」は、国試を間近に控えたみなさんにも役立ちそうですよね。 試験当日の持ち物には、ガムもお忘れなく♪
(文:真ノ宮ゆな/イラスト:matya)