瞳孔の大小を左右する筋肉に秘密があります

瞳っていったいどこのことでしょう

白目・黒目の黒目の方?
目の真ん中にある黒いアナ?
黒いアナの周りにある丸いとこ?

解剖生理学の教科書に「瞳(ヒトミ)」という項目は載っていません。
国語の辞書にもはっきりとした記述が見つからず、瞳=瞳孔(ドウコウ)といった簡単な記述がみられるのみです。「瞳をこらす」とか「瞳をすえる」「つぶらな瞳」といった使い方で、構造上のことではなく、比喩的な文章や日常の会話の中で「目ヂカラ」「視線」「まなざし」といった意味で使われていることの方が多いですね。


簡単に言うと、ヒトの目は外側から白目→虹彩→瞳孔(目の真ん中にある黒いアナ)となっています。瞳とイコールとされる瞳孔は耳にしたことがあっても、虹彩(コウサイ)という言葉、それほど世間には浸透していません。

この「虹彩」こそが、恋の行方を左右するようです。

虹彩は毛様体という筋肉にくっついていて、そこには瞳孔散大筋と瞳孔括約筋があります。

キラキラつぼみ

「暗くなる」または「緊張・興奮する」→交感神経が働く→瞳孔散大筋が働く→虹彩が縮む→瞳孔が大きくなる→黒目がちになる→目ヂカラ上昇→「君の瞳に恋してる」人出現。
「明るくなる」または「安静」→副交感神経が働く→瞳孔括約筋が働く→虹彩が緩む→瞳孔が小さくなる→黒目がち度は下がる…。

瞳孔は暗い時に光を取り入れるために開くという役目だけでなく、好きな人(写真でも可)やものに対して、その大きさで好意の度合いを示してしまうのです。

つまり、好きな人の目を見ながら近づいていって、その人の瞳孔が大きくなったら自分のことが好きかも、という実験もできるわけです(客観性は保証できません)。


そして、この実験でもうひとついいことが。
好きな人に近寄っていった自分の瞳孔は当然大きく開かれているはず。
それを見せつけると別の効果があるようです。

人間は本能的に瞳孔の開く具合に好意の有無を感じ取る力があり、相手の瞳孔が大きくなっていると、無意識に自分自身に興味が持たれている=好意を持たれていると思ってしまう。そしてその際、心理学でいう「好意の返報性」という効果が発揮されます。褒められたり、承認されたと感じ、それが転じて相手への好意となっていく。。。。

時間帯も関係してくるようです。一目惚れが多いのは、少し暗くてムーディーな夕方17時頃からの5~6時間あたりと言われています。

というわけで、今回は、ごく普通に行われている飲み会や合コンを「好きな人を見て瞳孔が開く」「暗闇で瞳孔が開く」という解剖生理学と「好意の返報性」という心理学の観点から考察してみました。

*瞳孔の散大についての説明が動画にてご覧いただけます。