今回頂いた質問
「オプソニン効果」とはどのような効果なのですか?教えてください。
ご質問ありがとうございます。
ヒトの身体は、皮膚や粘膜によって覆われていることによって、外部からの異物(細菌やウイルス)の侵入を防ぐことができます。しかしながら、異物は皮膚や粘膜を乗り越えて、体内に侵入してしまうことがあります。
そうすると、ヒトの身体は異物の侵入を感知し、補体や貧食細胞が異物に立ち向かいます。補体は異物と結合することで、異物を破壊します。
一方、貧食細胞は異物を丸ごと飲みこんでしまい、消化することによって異物を分解します。このとき、貧食細胞は異物をそのままの形で食べるよりも、いったん補体や抗体が結合した状態の方が、異物をより飲みこみやすくなります。
このように、補体や抗体の働きによって貧食細胞の働きが促されることを「オプソニン効果」といいます。
では、オプソニン効果について問われた国家試験の過去問題を解いてみましょう。
問題
第98回 看護師国家試験 午前問題17
オプソニン効果を生じるのはどれか。
1.好中球
2.好塩基球
3.Tリンパ球
4.Bリンパ球
1.○
2.×
3.×
4.×
上記の通り。「オプソニン効果」は、補体が異物に結合することで、貧食細胞(好中球やマクロファージ)の働きを促す効果のことを示します。
2.×
3.×
4.×
上記の通り。「オプソニン効果」は、補体が異物に結合することで、貧食細胞(好中球やマクロファージ)の働きを促す効果のことを示します。
正解は… 1
編集部より
「オプソニン効果」は、「オプソニン化」「オプソニン作用」とも言われます。例えば、貪食細胞を「アナタ自身」、抗原を「マグロの刺身」、抗体・補体を「醤油やわさび」に置き換えてみましょう。「醤油やわさび」で味付けすることで、「マグロの刺身」がより美味しく、食べやすくなりますよね。これが「オプソニン効果」!ぜひ、アナタの好きな食べ物で「オプソニン効果」を実感してみてくださいね♪