看護師の仕事って想像以上に難しい…。
頼れるあねごに相談してみることにします。

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2年目の心構えを教えてください

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anego♡ikyo.jp
ついに1年目ももうすぐ終わります。あっという間のような、すごく長い時間がたったような。男性看護師も病院内にも少ないから、あまり相談できる人もいなかったり、休憩室で孤独を感じたり。正直しんどいこともありました。1年目の研修修了書をもらって、ほっとしたというのが一番かもしれません。
いつも注目される1年目と、プリセプターとリーダー業務デビューで忙しそうな3年目の間で、2年目の先輩ってなんとなく自由そうにも見えます。でも、配属された時に感じた、2年目の先輩の「すごいなあ」という程度まで僕は成長しているのか、自信はありません。
看護師2年目を迎えるにあたっての心構えを、ぜひ教えてください。

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Re:2年目の心構えを教えてください

1年間本当におつかれさま。社会人1年目は、仕事の厳しさに落ち込んだり、やりがいや達成感を感じたりなど、さまざまな経験を積むとても密度の濃い時間だったと思います。音をあげず、乗り越えた自分を「おつかれさま」と褒めてあげてください。
そしてもうすぐ2年目。今は無事越えられた安堵感、期待や不安も入り混じっているかな。私は、みんなから注目される1年目が鬱陶しく感じたこともあったけれど、それが急になくなる2年目を迎えるこの時期とても不安が強くなったのを覚えています。4月に新人が来て先輩にマンツーマンで教えてもらっているのが羨ましくなったり、先輩への質問を聞いて「私はまだ答えられない」なんて落ち込んだりしたこともありました。そして2年目後半からはリーダー業務も始まるかもしれません。また、3年目のプリセプターに向けて研修を受けたり、時には委員会を頼まれたりすることも。フロア全体を見渡し、判断できる複眼的視点(ミクロの目・マクロの目)が徐々に求められます。

また新しいことがいっぱいだった1年目に比べると、2年目は目新しいことばかりではないかもしれません。でも、この2年目にいかに深く学習するかで、今後の看護師としての成長は大きく変わります。例えば人工呼吸器。なんとなく説明書通りに使っているなんてことはないですか? 人工呼吸器が陽圧呼吸であることで生体にどんな影響があるのか? 胸腔内圧が上昇して静脈還流が減少するとどんなことが起きるのか? 根拠を知って看護を行うためには、きちんと勉強する必要があります。日々の業務を丁寧に行うと自分の看護観も育ってきます。

そして2年目は、自分に何ができるかを常に問うことで、自分の「売り」「光るもの」をぜひ確認してください。ハンサム君が乗り越えた男性看護師としてのつらさは、私たちの想像以上だったんだろうなと思います。でも、圧倒的に人数の少ない男性看護師は、それを逆手にとれば利点にもなります。実は、私の病棟の男性看護師たちが、最近「ナースマンの会」を立ち上げました。男性看護師のつらさを共有しながら、自分たちがどのように将来成長していけばよいかを考える姿勢が、院内で評価されていますよ。

最後に。この間ドライブに行ってきました。山道を越えて見た湖は本当にきれいでした。免許2年目の看護師ドライブも、きっと楽しくなる頃。油断せず、雨の道も山道も楽しみながら、たくさんの素敵な景色に出会ってくださいね。
第11回 2年目の準備に向けての巻

1年間ご愛読いただきありがとうございました。
「ハンサム看護師、あねごに学ぶ。」シリーズのまとめ読みはこちらから。

(テキスト:sakura nurse イラスト:中村まーぶる)