看護師国家試験は、看護師としての基礎的な知識や技術を確認するための試験です。この試験に合格することは、患者の安全や健康を守り、高度な看護ケアを提供するための第一歩です。その試験を突破するために、国試対策は必要不可欠です。

この連載では、国家試験出題科目別の対策方法をお伝えしています。今回は、必修問題対策に焦点を当てて考えてみたいと思います。

必修問題対策のポイント

1)出題されるキーワードを知る
2)過去問だけで突破するのはむずかしい

それぞれの理由を説明していきます。

1)出題されるキーワードを知る について

必修問題は、看護に関する基礎的な知識や技術を問うものが多いです。出題数は50問と決まっていますが、範囲は解剖学、生理学、病態生理学、薬理学、看護学、倫理学、法律など非常に広範囲にわたります。これらの分野を全て理解するには、それ相当の時間がかかります。

そこで意識して欲しいことは「出題されるキーワードを知る」ということです。例えば、算数のテストといっても足し算なのか、因数分解なのか、微分積分なのかで勉強する内容が変わってきますよね。国家試験も同じで、どこが出題されるのか知ることが合格の第一歩です。

そこで重要なのが出題基準です。
令和5年版看護師国家試験出題基準(PDFファイルが開きます)

国家試験は、出題基準に記載されているキーワードから出題されると決まっています。
つまり、出題基準は「足し算が出ますよ、因数分解はいらないですよ」と出題されるキーワードを教えてくれているもの、ということになります。

さっそく、出題基準の一部を見てみましょう。

では、実際に第113回に出題された問題を見てみましょう。

第113回 AM1 
令和元年(2019年)の国民生活基礎調査における平均世帯人数はどれか。
 1.1.39
 2.2.39
 3.3.39
 4.4.39
第113回 AM2
令和3年(2021年)の人口動態統計における死亡場所で最も多いのはどれか。
 1.自 宅
 2.病 院
 3.老人ホーム
 4.介護医療院・介護老人保健施設
第113回 AM6
令和元年(2019年)の国民健康・栄養調査で20歳以上の男性における喫煙習慣者の割合に最も近いのはどれか。
 1. 7%
 2.17%
 3.27%
 4.37%

いかがでしょうか。
出題基準のキーワードに沿って出題されていることがわかると思います。

2)過去問だけで突破するのはむずかしい について

かなり多くの受験生から「過去問をやっておけば合格しますか?」と質問されます。

以前は、過去問を繰り返すことが重要と言われていました。
その理由は、国家試験の方針を決定する会議の報告書に、必修問題は過去に出題された既出問題を積極的に活用していくと記載されおり、それだけをやっていれば十分合格点に達するという解釈をしていたからです。

5)既出問題について
 既出問題の活用は、難易度の安定化の観点からも有用であり、引き続き活用する。
 看護師国家試験における必修問題は、看護師にとって特に重要な基本的事項を問うものであることから、限られた範囲の中で繰り返し問うことが妥当であると考えられる。そのため、重要な基本的事項を繰り返し出題するなど、必修問題においてはより積極的に既出問題を活用していく。
出典:厚生労働省医道審議会「保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会 報告書」

しかし、第112回から問題がむずかしくなっていることはご存じでしょうか?
先輩たちからは「今まで見たことのない問題だった」、「過去問に出てこなかった」などの声をと聞きますが、出題基準を見直すとキーワード通りに出題されていることに気付くはずです。

以上を踏まえて確実に合格するための必修対策は……
1.過去問を解く
2.出題基準のキーワードについて、ひとつひとつ教科書を使って復習していく
ということがとても重要になります。

出題基準は、必修問題だけで10ページ、232個のキーワードがあります。
近年、看護師国家試験はかなり難しくなっているので、キーワードひとつひとつを理解するため早めに対策し、確実に合格を勝ち取りましょう!