今回から科目毎の国試攻略法をお伝えしていきます。
と、その前に、国家試験の基本中の基本をお伝えしておきます。
何はなくとも、過去問!!
過去問題は、国家試験対策をしていく上で、絶対に欠かせないものです。「過去問集を買って、最低3回やりましょう!」ってよく聞くけれど、本当?
いえいえ、これは一昔前の国試対策。今はこれをやっても、合格しません!!(キッパリ)
「じゃ、過去問集買わなくてもいいんじゃない?」と思ったあなた。
買ってください。
なぜなら、過去問集を使うことによって、
(1)科目毎の出題傾向を理解する
(2)○の選択肢だけでなく、×の選択肢についても、吟味し、理解する
という2点が、今の国家試験合格にとって、重要だからです。
(1)をナゼするかというと、国家試験の出題範囲は膨大です。どこに重点を置いて勉強すべきか……それを理解するためには、過去の出題傾向を知る必要があるからです。
(2)についてですが、今の国家試験は、過去問の正答をそのまま覚えても、得点につながりません。なぜなら、過去問をアレンジした問題が出題されるからです(全問題の4割くらいは過去問のアレンジ)。×だった選択肢を自分でしっかり調べ、周辺知識まで理解を深めていくことで、アレンジされた問題が出た時に、得点につながるのです。特に111回では過去問の利用が多かったです。
そして、これはどの科目においても共通の重要ポイントです! 忘れないでくださいね!!
では、ここからは必修問題対策についてお話していきます。
1点も逃さない必修対策、とは?
必修問題の攻略ポイントは、これだ!
2)法律に載っている言葉のままで覚えよう。
3)数字はそのものを覚えよう。
1)出題基準に沿って重要項目を暗記しよう。について
みなさん出題基準は持っていますか?「出題基準ってなに?」って思ったそこのアナタ、今すぐダウンロードしましょう(コチラから)。出題基準とは、厚労省が定める国家試験の出題範囲のことです。
なぜ、必修問題の攻略において出題基準が重要かというと、出題基準のキーワードがそのまま出題されているからです。
出題基準を見てみましょう。
令和5年版 看護師国家試験出題基準 看-6のページから
過去問を見てみましょう。
喀血の特徴はどれか。 答え 泡沫状である。
四肢のうち麻痺している部分を斜線で図に示す。片麻痺はどれか。 答え 3

いかがでしょうか。小項目(キーワード)そのままですね。
というように、出題基準の大・中・小項目(キーワード)に沿って、徴候、診断基準、主要な症状、治療を押さえておきましょう。
2)法律に載っている言葉のままで覚えよう。について
法律は、わかりやすい言葉で出題されるのではなく、法律に書いてある言葉そのものが出てきます。参考書などで概要を押さえるのはいいですが、必ず原文をチェックするようにしましょう。
看護師免許の付与における欠格事由として保健師助産師看護師法に規定されているのはどれか。
答え 罰金以上の刑に処せられた者
保健師助産師看護師法 第9条参照(コチラ)
3)数字はそのものを覚えよう。について
人口動態や統計数値などについての出題も、例年数題出題されますが、それらもそのままの数値を暗記するようにしましょう。
日本の令和元年(2019年)の死亡数に最も近いのはどれか。
答え 138万人
これらの3ポイントを押さえて、必修問題対策をしていきましょう!
また、今回の3ポイントの過去問を、コチラにまとめています。ぜひご利用ください。
なお、過去問で統計数値や法律の問題をやる時は、それらの内容が更新されてないか、ちゃんと確認しましょう。更新されている場合は、令和元(2019)年または令和2(2020)年時点の数値・法律を覚えていきます(112回看護師国家試験を受験する人対象)。
冒頭で説明した通り、ただ正答を覚えて終わりではありません。×選択肢についても、吟味すること忘れないでくださいね。
次回は、みなさんの苦手な「人体の構造と機能」について説明します。