今回は、「小児看護学」についてです。

小児看護学は、過去問題そのままの出題が少ない傾向があります。過去問題の数をこなす学習以上に、選択肢をしっかり吟味することで得点率がアップする科目です。

では、具体的にはどのように攻略していけばよいでしょうか?

小児看護学の攻略の攻略ポイントは?

小児看護学の攻略ポイントは、これだ!

1)成長発達に関する問題は必ず出題される!
2)誤り選択肢が過去問題で正答だった?
3)小児関連の社会保障制度を押さえよう!

 

1)成長発達に関する問題は必ず出題される! について

乳児~思春期に至るまで、理論家(エリクソン、ハヴィガースト、ピアジェなど)に関する問題だけではありません。身体の発達、言語や日常動作の獲得、心の成長など、一番成長著しい年代ですから、問題もさまざまなパターンで出題されます。過去問で傾向を押さえることは必要ですが、ピンポイントで出題されることが多いので、いわるる「ヤマ」をはるのが難しいです。もれなく覚えて、得点につなげてください。

過去問を見ていきましょう。

第109回 AM57 
大泉門の説明で正しいのはどれか。
1.2歳まで増大する。
2.陥没している場合は髄膜炎を疑う。
3.閉鎖が早すぎる場合は小頭症を疑う。
4.頭頂骨と後頭骨に囲まれた部分である。
答え:3

新生児期から18か月(1歳6か月)頃までの時期は、成長に伴い脳もどんどん大きくなるため、頭蓋内腔の容積も増加できるように、骨と骨の間が膜状の組織でつながれていて、それを「泉門」といいます。大泉門は、前頭骨と左右の頭頂骨の間のことをさし、15~18か月で閉鎖します。
ということで、選択肢1と4は×であることがわかりました。選択肢2、陥没している場合は脱水症を疑います。よって×。ちなみに、髄膜炎になると脳圧は亢進するので、大泉門は膨隆します。ということで選択肢3が○ということになります。大泉門の閉鎖が早すぎる場合は小頭症を、遅すぎる場合は水頭症や骨の発育不良を疑います。

過去5年においては、生活習慣の獲得、標準的な身長と体重の組合せ、思春期の特徴、1日に必要な水分量、思春期における親からの自立、学童期の肥満、呼吸法が胸式呼吸になる時期、正常な言語発達、離乳の時期、というような問題までも出題されています。とはいっても、単に正解を覚えるだけではすまないのが、小児看護学です。例えば、生活習慣の獲得でしたら、「コップを使って飲み物を飲めるようになるのが、1歳」が正答だったとすると、それ以外のものも全て覚えておくべきです。1歳、1歳半、2歳、2歳半、3歳、4歳・・・・・・・と、それぞれの年齢にできるようになることをほぼ網羅し、暗記しておいた方がいいでしょう。こういった問題は、単純想起型といって、覚えていれば答えられるけれども、覚えていなければ、答えられない(あてずっぽうで選ぶしかない)というタイプの問題です。出題数は数問ではありますが、小児実習で一通り覚えたものを、過去問などをやった際に思い出しつつ、そのタイミングで小児の暗記項目を総復習しておく、などのやり方も効率的ですね。
 

2)誤り選択肢が過去問題で正答だった? について

冒頭で、「過去問題そのままの出題が少ない」と説明しました。つまり、小児看護学では、見たことがないような問題に遭遇することがまれにあります。そういった問題に遭遇しても、まずはしっかり問題を読みましょう。解決策が見つかるかもしれません。

過去問を見てみましょう。

第108回 PM56
障害のレベルを運動機能と知能指数で区分するのはどれか。
1.大島分類
2.NYHA分類
3.国際生活機能分類〈ICF〉
4.Hugh-Jones〈ヒュー・ジョーンズ〉分類
答え:1

正解は1の「大島分類」です。大島分類・・・・・・聞いたことがない方もいるのではないでしょうか。運動機能と知能指数を基に、重症心身障害児・者の障害程度の判定に用いられる診断分類です。しかし、他の選択肢については、みなさんご存知かと思います。ということで、×選択肢を選ぶことで正解が導き出せるタイプの問題でした。
 

3)小児関連の社会保障制度を押さえよう! について

小児も、関連の社会保障制度を押さえておくことが点数につながる科目の1つです。なかでも、児童虐待防止法、乳幼児健康診査、小児慢性特定疾病などは頻出テーマですので、しっかりポイントを押さえておいていただきたいと思います。

過去問を見てみましょう。

第108回 PM53
小児慢性特定疾病対策における医療費助成で正しいのはどれか。
1. 対象は5疾患群である。
2. 対象年齢は20歳未満である。
3. 医療費の自己負担分の一部を助成する。
4. 難病の患者に対する医療等に関する法律に定められている。
答え:3

選択肢1ですが、現在の対象は悪性新生物などの16疾患群です。選択肢2の対象年齢は、原則18歳未満となっています。ただし、引き続き治療が必要と認められる場合には20歳未満まで延長されることになっています。選択肢4ですが、「難病法」ではなく「児童福祉法」が根拠法となっています。難病法と混乱しないようにしておきたいですね。
小児慢性特定疾病についての詳細は、こちらのページをご覧ください。
小児慢性特定疾病情報センター

もう1問見てみましょう。

第108回 PM84
児童憲章について正しいのはどれか。2つ選べ。
1. 児童がよい環境の中で育てられることを定めている。
2. 児童の権利に関する条約を受けて制定された。
3. 児童が人として尊ばれることを定めている。
4. 保護者の責務を定めている。
5. 違反すると罰則規定がある。
答え:1・3

児童憲章は、1951年日本国憲法に基づき制定されました。児童の生きる・育つ・守られる・参加する権利などを定めた全12項目からなる条約です。詳しくはコチラをご覧ください。
選択肢2の「児童の権利に関する条約」は平成元(1989)年に採択、平成6(1994)年に批准されました。選択肢4について定めているのも、同条約です。選択肢5の罰則ですが、児童憲章は法律ではないので、罰則はありません。児童憲章は「児童の権利に関する条約」と混同しやすいので、注意が必要ですね。

こういった法律関連の問題は、やはり過去問でどこのポイントが狙われるのか傾向を押さえておくことが大切です。また、必修対策の時にもお伝えしましたが、必ず原文を確認しておくことを忘れずに。

 
今回の3ポイントふまえた過去問を、コチラにまとめています。ぜひご利用ください。
次回は、母性看護学について説明します!