今回は、「疾病の成り立ちと回復の促進」についてです。こちらも、苦手科目として挙げる人が多いイメージですね。

ここ数年の「疾病の成り立ちと回復の促進」は、難易度が高い印象がありましたが、前回の第108回は、さほど難しくなかった印象です。その要因として考えられるのが、画像診断や検査に関する問題が少なったことです(別冊の視覚問題も少なかった)。とはいえ、今後も第108回同様、画像診断や検査に関する出題がほとんどない、ということは考えにくいです。第108回の内容にとらわれることなく、過去10年分くらいの「疾病の成り立ちと回復の促進」の問題に挑戦し、画像診断や検査などの問題にも対応できるようにしておきたいですね(過去問の使い方は、こちらでチェック)。

 

疾病の成り立ちと回復の促進の攻略ポイントは?

上記を踏まえた上で、疾病の成り立ちと回復の促進の攻略ポイントは、これだ!

1)いわゆるマイナー疾患が頻出。過去に出題されたものは必ず確認を!
2)実習で、画像検査結果を見ておこう!
3)心電図の基本を押さえよう!

 

1)いわゆるマイナー疾患が頻出。過去に出題されたものは必ず確認を! について

実習で担当した疾患は、しっかり調べ詳しくなっていることと思います。でも、「疾病の成り立ちと回復の促進」では、メジャーなものではなくて、マイナー疾患がよく出題されるのです。
具体例を見てみましょう。

第107回 AM 71 
胸腺腫に合併する疾患で多くみられるのはどれか。
1. Parkinson〈パーキンソン〉病
2. 筋ジストロフィー
3. 重症筋無力症
4. 多発性硬化症
5. 多発性筋炎
答え:3
第106回 PM 29 
腰椎椎間板ヘルニアで正しいのはどれか。
1. 高齢の女性に多発する。
2. 診断にはMRIが有用である。
3. 好発部位は第1・2腰椎間である。
4. 急性期では手術による治療を行う。
答え:2

これらの過去問のようにマイナーな疾患についての出題は毎年散見され、国試本番で受験生を不安な気持ちにさせています。また、こういったマイナー疾患は授業でも習っていない場合が多く、教科書内でも2-3行しか触れられてない、というようなケースもあります。だからこそ、過去問で出てきたマイナー疾患については、答えを覚えて終わりではなく、調べて理解を深めておいてほしいのです。なぜなら、国家試験240問のうち4割近くは、過去問のアレンジです。つまり、過去に出たマイナー疾患が、再度出題される可能性があるからです!!

 

2)実習で、画像検査結果を見ておこう! について

前々回の第107回においては、別冊の視覚問題の出題数が全8問と過去最大数になりました。その結果、CT結果などの画像を見て答える問題が複数出題されました。

 過去問を見てみましょう。

第107回 AM 70 
腹部CTを別に示す。胆石が半年間で胆嚢内をAからCまで移動した。

Cの状態を表すのはどれか。 
1.嵌頓  2.侵入  3.転位  4.停留  5.迷入
答え:1
第106回 AM 31
腹部CTを別に示す。
矢印で示す部位について正しいのはどれか。

1.肥満細胞で構成される。 
2.厚さはBMIの算出に用いられる。
3.厚い場合は洋梨型の体型の肥満が特徴的である。
4.厚い場合はメタボリックシンドロームと診断される。
答え:3

こういったCT、MRI、レントゲン写真などの画像検査結果については、言葉での説明よりも、やはり実物を見てその状態を理解しておくことが、点数につながります。実習中に検査結果を見る機会があれば、どこをどう見てその疾患や病態を判断するのか、指導者さんや医師などから説明を聞くチャンスを逃さないように! 実習での経験は、座学で勉強したことの何倍もみなさんの記憶に残ります。それをしっかりと国試に生かしていきましょう!

 

1)3)心電図の基本を押さえよう! について

心電図に関する問題も、頻出です。波形が出ることもあれば、心電図検査に関して出題されることもあります。

第108回 AM 86
心電図検査における肢誘導はどれか。2つ選べ。
1.Ⅰ
2. Ⅴ1
3. Ⅴ2
4. Ⅴ3R
5. aR
答え:1・5

1は標準肢誘導(双極誘導ともいう)、5は単極肢誘導です。選択肢2・3・4は胸部誘導なので、×ということですね。
教科書にはしっかり記載がありますが、すっかり忘れてしまっている人もいるのではないでしょうか。近年では、心電図のメモリが1メモリあたり0.04秒であることを理解していないと、正答を導き出せない問題もありました。波形の理解ももちろん大切ですが、基本をおろそかにしないことも大切です。

今回の3ポイントふまえた過去問を、コチラにまとめています。ぜひご利用ください。
次回は、健康支援と社会保障制度について説明します!