今回は、苦手科目の筆頭「人体の構造と機能」についてです。
この2年ほど、「人体の構造と機能」は、全体的に難易度が高いです。どの程度の難易度かというと、
「過去問は一通りやりました!」「夏期講習や直前対策で、ポイント押さえました!」というレベルでは、全く歯が立たないほどです。

では、どうやって勉強を進めていけばいいのでしょうか。まず、10年分くらいの「人体の構造と機能」の過去問に挑戦し、頻出テーマを理解しましょう。その頻出テーマについて、1日1テーマを目標に、じっくりと基本中の基本から掘り下げて学ぶことで、得点につながっていきます。「わたし、がんばった!」とみんなに自慢できるくらいの手ごたえを感じる勉強をしておくと、確実に点につながっていきます!

 

人体の構造と機能の攻略ポイントは?

上記を踏まえた上で、人体の構造と機能の攻略ポイントは、これだ!

1)過去問を利用して理解していく学習を。
2)神経系、内分泌は絶対チェック!!

 

1)過去問を利用して理解していく学習を。について

過去問を使う意義は、2つあります。
1つ目は、頻出テーマを理解すること。もう1つは、それらの頻出テーマを、どこまで掘り下げて理解しておくかの目安をつけること、
です。
実際に過去問を使って、具体的に見ていきましょう。

第107回 AM 27 
自発呼吸時の胸腔内圧を示す曲線はどれか。

答え:4

この問題を解くために必要な知識として、胸腔の解剖生理と、呼気吸気のメカニズムについての理解が必要です。
 (1)胸腔とは、胸郭の内部を指す。
 (2)胸腔内は、常に陰圧である。
 (3)横隔膜が収縮し、下がることによって、呼気と吸気が行われる。
 (4)吸息時は、横隔膜が収縮することによって沈下、外肋間筋の収縮による胸郭の挙上によって胸郭が拡大する。→そのため、胸腔内圧はさらに低下して、より陰圧になる。
 (5)呼息時には、横隔膜や外肋間筋が弛緩し、胸郭は元の位置に戻る。

これらの知識があると、まず、陰圧=マイナスだから、曲線がX軸のプラスの位置を通ることはない、という判断ができます。だから、1と2は×。また、(4)に「・・・・・・胸腔内圧は、さらに低下して、より陰圧になる」とあります。つまり、吸気時がよりマイナスになる、ということなので、4が答えだということになります。

過去問をさらっと学習するだけの人が理解している胸腔のポイントは上記の(2)(3)辺りでしょうか。それだけでは、正答にたどり着けません。(4)を理解しているからこそ、正答が選べるのです。

 

2)神経系、内分泌は絶対チェック!! について

 神経系と内分泌に関する問題は、「人体の構造と機能」の中でも特に頻出テーマです。覚えることが多いのに、似たような単語が多く、苦手とする学生も多いテーマだと思います。第108回おいて、神経系と内分泌に関する問題は、それぞれ5問前後出題されています。つまり、神経系と内分泌をやらずして、「人体の構造と機能」の攻略はあり得ないのです。夏休みなどを利用して、じっくりと取り組んでおいてほしいポイントです。

 過去問を見てみましょう。

第108回 AM80 
血液中のカルシウムイオン濃度が低下した際に、ホルモンの分泌量が増加するのはどれか。
1.膵島  2.甲状腺  3.下垂体  4.副腎皮質  5.副甲状腺
答え:5
第108回 PM82
副交感神経を含む脳神経はどれか。2つ選べ。
1.嗅神経 2.視神経  3.動眼神経  4.三叉神経  5.迷走神経
答え:3・5

ホルモンについては、分泌器官と生理作用、受容器をセットで覚えている人も多いと思います。が、この問題を見てわかるように、それだけでは、知識が足りません。また、脳神経と言えば、その12対を「嗅いで見る、動く滑車の・・・・・・」と覚えている人がほとんどでしょう。が、この問題でも、それだけでは答えにたどり着きません。
ただ暗記するのではなく、なぜそのホルモンが分泌されるのか、その脳神経は何を司っているのか、というメカニズムから理解しておかないと得点につながらないのです。

 

このように、過去問を見ておくことで、どこまで学習を広げておくべきなのかを理解することができたのではないでしょうか。「人体の構造と機能」で得点するには、各臓器・器官の「構造」と「機能」を正しく理解しておくことがすべてなのです。過去問をやって終わりではなく、その「構造」と「機能」をしっかりじっくり復習していきましょう。

今回の2ポイントふまえた過去問を、コチラにまとめています。ぜひご利用ください。
次回は、疾病の成り立ちと回復の促進について説明します!