ベーチェット病について

今回いただいたご質問


 
質問

実習でベーチェット病の患者様を受け持つことになりました。
『ベーチェット病』って普段聞き慣れない名前なので、どんな病気なのか全くイメージできません。

回答

ご質問ありがとうございました。ベーチェット病について説明させていただきますね。

ベーチェット病とは、慢性の全身性炎症性疾患のことで、再発を繰り返す病気です。
発病年齢は、男女とも20~40歳に多く、どちらかというと男性の方が重症化しやすい傾向にあるといわれています。
原因・治療法ともに不明の難病で、厚生労働省の特定疾患に認定されています。

この病気の特徴は、"主症状"と"副症状"とよばれるものがありますが、ここでは特に重要な4つの"主症状"を確実におさえましょう。


4つの"主症状"とは?
口腔粘膜の
アフタ性潰瘍
口唇・頬の粘膜・舌・歯肉・口蓋粘膜に円形の潰瘍(境界線が鮮明)ができます。ベーチェット病では、この症状がほぼ必ず出現するといわれています。
外陰部潰瘍
男性では陰嚢・陰茎・亀頭に、女性では大小陰唇・膣の粘膜に、痛みを伴った潰瘍がみられます。潰瘍の見た目は口腔内アフタ性潰瘍に似ていますが、潰瘍が深くできることもあり、瘢痕を残すこともあるといわれています。
皮膚症状
下腿伸側や前腕に、結節性紅斑様皮疹(病変部が赤くなり、皮下に硬いかたまりを触れ、痛みを伴います)。また、顔や頚部・胸部などに「にきび」に似た座瘡様皮疹ができるといわれています。

下腿などの皮膚表面に近い血管には、血栓性の静脈炎がみられることもあり、注射や採血で針を刺したあとに発赤・腫脹を起こしたり、かみそりまけを起こしたりすることもあります。
眼症状
この病気でもっとも重要な症状といわれています。ほぼ両眼に出現するといわれていますが、前眼部の病変として虹彩毛様体炎を起こすと、眼の痛み・充血・羞明・瞳孔不整などの症状がみられます。

また、後眼部病変として網膜絡膜炎を起こすと、発作的に視力が低下し、失明に至ることもあります。


"副症状"とは?
関節炎・腸管潰瘍(腸管ベーチェット病)・動脈瘤などの血管病変(血管型ベーチェット病) ・神経症状(神経ベーチェット病)などがあります。

回答は以上になります。
では、第97回国家試験の問題を実際に解いてみましょう。



チャレンジしてみよう


 
問題
〔問題〕
ベーチェット病にみられる症状はどれか。
1.
真珠腫
2.
粘液水腫
3.
はばたき振戦
4.
口腔内アフタ性潰瘍
解答
主に真珠腫性中耳炎に多くみられる症状である。
主に甲状腺疾患に多くみられる症状である。
主に肝性脳症に多くみられる症状である。
ベーチェット病では口腔内アフタ性潰瘍がほぼ必発する。
正解 


編集後記


 
担当者

今回は医教編集部のまんまみーやが担当しました。

日本では、ベーチェット病を含め130もの疾患が厚労省の特定疾患として認定されています(平成21年6月現在)。一般的によく知られている疾患には、クローン病や潰瘍性大腸炎などがあり、これらは看護師国家試験でもよく出題されるので、必ずおさえておきましょう。
また、これらの特定疾患をもつ患者様は、再発と寛解を繰り返しながら、長い経過をたどることが多いです。

看護師として、患者様が病気と仲良くお付き合いしながら、少しでも快適な日常生活を過ごすために、どのような援助や声がけが必要かを考え、実践していくことが求められます。

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