ペースメーカーについて

今回いただいたご質問


 
質問

ペースメーカーを装着した患者様への看護のポイントを教えてください。

回答

ペースメーカーを装着されている方への援助はどうしたらいいのか、装着器具の管理も必要なのかなど気になっていらっしゃるのではと思います。

ペースメーカーは、心臓を動かす刺激伝道系に何らかの障害があって、心拍数が低下した場合に、電気刺激をあて、有効循環血液量を確保する目的で装着されます。そこで看護目標となるのが、

 目標1.心拍出量を確保するペーシングができる
 目標2.安全・確実にペーシングを行なうための自己管理ができる

自己管理できるようにするための指導も看護の大事なポイントになります。
以上のことから看護のポイントは

①ペーシング状態の観察
心電図・脈拍測定から心拍数の確認。ペースメーカーによる刺激に続いて正しい波形が出現するか、自己調律を正しく認識しているかなど心電図の波形の確認。
動悸、めまい、息苦しさ、吃逆などの自覚症状はないかの確認。
②自己管理への援助
ペースメーカーが正常に作動しているかを確認するために脈拍観察を1日1回行なうように指導することや異常時の対応のために、ペースメーカー手帳や患者カードを携帯すること。
むくみ、めまい、息苦しさ、吃逆などの症状が出現した時は受診を行なうように指導。
電磁障害を避けるための説明。
③定期受診の勧め
ペースメーカーがよい状態で作動しているか、定期的なチェックが必要なため、医師の指示に従って受診の促し。

以上の看護のポイントを整理したところで、ペースメーカーに関する国家試験過去問題を解いてみましょう。



チャレンジしてみよう


 
問題
〔問題〕
ペースメーカーを装着している患者への生活指導で正しいのはどれか。
1.
腕立て伏せで胸筋を鍛える。
2.
体脂肪計による計測を定期的に行う。
3.
入浴時の水位はペースメーカー挿入部位より低くする。
4.
吃逆が続く時は受診する。
解答

胸筋を鍛える必要はない。

体脂肪計による計測を行なう必要はない。

原則として入浴は、ペースメーカー挿入部位より低くする必要はない。

正しい。吃逆は、ペースメーカーの刺激によって横隔膜が刺激され、生じる場合があるので、このような場合はペースメーカーの出力を調節する必要がある。

正解 

ペースメーカーについてですが、失神発作の出現や、自己検脈を行って異常が出ると、ペースメーカー不全と考えます。
その時に、原因を考えると、①ペースメーカー本体(ジェネレーター)なのか、それとも②リードに起因するのか、③その他なのかの、3つに分けます。

①については、電池の消耗、ペースメーカー本体の故障
②については、断線、皮膜破損、電極離脱
③については、重症不整脈の出現
などがあります。

基本的にペースメーカートラブルで一番多いのがリード断線なのです。断線すると、センシング不全となったり、ペーシング不全となったりします。

断線しているか電極離脱は、胸部X線写真で確認できることが多いです。失神発作や重症不整脈が出た場合は、ペースメーカーの状態を必ず確認することが大事ですね。

 


編集後記


 
担当者

今回はマグちゃんが担当しました。

私は以前、母のお友達(60歳代)と一緒に旅行したことがありました。その友達は、ICDといって体内植込み型徐細動というものを入れていました。

その方は拡張型心筋症ということもあり、生活も限られているけど人生を楽しんでおられ、病気ということを思わせないほど元気に旅しました。

反対に、ICDを植え込むことによって、日常生活範囲が広げることができる、こんな素敵なことができるようになったのは、この人が子供のころには考えられなかったでしょうね。

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