腰椎後方固定について

今回いただいたご質問


 
質問

実習で腰部後方固定術をされた患者様を受け持ったのですが、腰部手術をされた方の良肢位、禁忌肢位って教科書や参考書にもはっきりと記載されていませんでした。
観察をしていく上で注意しないといけない体位や姿勢はありますか?教えてください。

回答

ご質問ありがとうございました。受け持たれた患者様の状態がわからないので、一般的なお答えになってしまうと思うのですが、お許しくださいね。

腰部後方固定術は一般的に、腰椎すべり症・腰椎変性側弯・腰椎分離症・不安定腰椎・腰椎椎間板ヘルニアなどの疾患が適応となります。神経の圧迫除去(減圧術)と一緒に行われることもあります。

一般的な手術後の経過では、手術当日から合併症予防のために体位変換を行います。ただし、手術した部分にひねりを加えてはいけないので、棒状体位変換(上半身を真っ直ぐにしたままで体位変換をします)が必要です。そのため、患者さん自身では行わずに全介助で行います。仰臥位・側臥位どちらをとって構いません。術後はかなり痛みを伴うため、頻回に体位変換を求められることもあります。脊椎の手術は痛みが強く、患者様の安静を保つため鎮痛剤も使用されますが、術後は徐々に減らしていきます。

手術後は、施設にもよりますが、早いところでは翌日にはギブスを巻き歩行器歩行が可能となります。その後、コルセットを装着し、経過がよければ2、3週間ほどで退院が可能になります。固定が落ち着くには3ヶ月から半年ほどかかるので、コルセットを装着したままの生活となります。少なくともその間は、腰を強く曲げたり、重いものを持ち上げたり、腰を捻ったりしないように気をつけていただきます。

国家試験では、腰椎圧迫骨折や骨粗鬆症に関連した問題がよく出題されていますが、過去には脊髄の神経レベルに関する問題もあります。実際の過去問題を見てみましょう。

 


チャレンジしてみよう


 
問題
〔問題〕
腰髄レベルの脊髄損傷による排便障害で正しいのはどれか。(第95回)
1.
横隔膜を収縮できない。
2.
腹筋を収縮できない。
3.
内肛門括約筋を弛緩できない。
4.
外肛門括約筋を収縮できない。
解答

胸郭や腹筋は胸髄レベルで支配されている。腰髄レベルの脊髄損傷では障害されない。

内肛門括約筋は不随意筋であり、意思に従って動かすことはできない。

外肛門括約筋は仙髄レベルで支配されている。したがって、それより上位にある腰髄レベルで障害が起これば、収縮はできなくなる。

正解 
 


編集後記


 
担当者

今回は、医教編集部のキャンディが担当しました。

キャンディは以前、腰を痛めた事があります。その日は、腰椎穿刺の介助についていました。患者様の肩と腰を押さえて、いわゆる海老のポーズをとっていただいていたのですが、翌朝起きたら動けないのです!まるで妊婦のように這いつくばって何とかトイレには行ったものの、立ち上がることは勿論、体の向きを変えることもできず・・・ベッドから病棟に電話を入れお休みをいただきました。その後3日経っても症状が良くならず、今度は自分が海老のポーズで神経ブロックをするはめに...。

皆さん!腰痛は本当に辛いものです。職業病にもなっていますが、ボディメカニクスを効果的に使って、腰を痛めないようにしてくださいね。

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