新生児スクリーニングについて

今回いただいたご質問


 
質問

母性看護の実習で、新生児スクリーニングの採血を見学しました。そのとき、指導者からこの検査について調べておくように言われましたが、よくわかりません。

回答

実習お疲れ様です。そしてご質問ありがとうございました。
新生児マススクリーニングについてご説明させていただきます。

新生児マススクリーニングとは、先天性代謝異常や内分泌異常を発見するために行われる、いわゆるふるい分けをするための検査です。このふるい分けで少しでも疑わしいと思われた場合は、更に詳しい検査が進められます。

施設によって多少違いますが、生後4~7日目に赤ちゃんのかかと(医師によっては手背の血管)から少量の採血を指定の濾紙に浸みこませて、乾燥させてから各地域の検査施設に郵送します。 現在、日本では、下記の6疾患の検査が行われています。これらの病気は、早い時期に見つけて治療を開始することで健康な赤ちゃんと同じように成長し、障害を予防できることが多いので、行政が費用を負担しています。

①フェニルケトン尿症
......
約8万人に1人が発症
②ホモシスチン尿症
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約40万人に1人が発症
③メープルシロップ尿症
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約40万人に1人が発症
④ガラクトース尿症
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約50~100万人に1人が発症
⑤先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)
......
約4千人に1人が発症
⑥先天性副腎過形成症
......
約2万人に1人が発症

過去の国家試験でも、新生児マススクリーニングについての出題があります。この機会に知識を整理しておくと良いと思います。
では、第97回の国家試験の問題を実際に解いてみましょう。

 


チャレンジしてみよう


 
問題
〔問題 138〕
新生児の先天性代謝異常マススクリーニングで適切なのはどれか。
1.
検体は血液である。
2.
日齢2日に検査する。
3.
検体は毛細管で提出する。
4.
生理的黄疸が著明な時期を避ける。
解答

おもに、新生児のかかとから少量の血液を採って調べます。

生後4~7日目に行います。新生児マススクリーニングでは代謝の異常を調べるので、赤ちゃんの哺乳力が悪かったり、哺乳量がまだ確保できていない場合は、検査の結果が正確でなくなってしまいます。また、低出生体重児や早産児の場合も、哺乳量が確保されてから再検査となります。生後2日目では、まだお母さんの母乳分泌も徐々に増え始める時期なので、検査するには早過ぎます。

採血した血液を指定の濾紙に浸みこませて、乾燥したものを検査機関に提出します。毛細管とは、2~3mm程の細い筒型の試験管のようなもので、一端を液体に浸すと重力に逆らって液体が毛細管の内部に浸透していく現象を利用して採血を行います。新生児の総ビリルビン値を調べる時などに行います。

新生児は、成人と比べて生理的に多血で、赤血球の寿命が短いために、赤血球が壊れる際にヘモグロビンからできるビリルビンが肝臓で処理しきれず、余ったビリルビンにより皮膚が黄色くなります。これを生理的黄疸といいますが、マススクリーニングには影響しません。また、生後4~7日目では生理的黄疸が一番著明となる時期ですので、この時期を避けるとなると採血のタイミングを逃してしまうことになります。ですから、選択肢1が正解となります。

正解 
 


編集後記


 
担当者

今回は医教編集部のフレディが担当しました。

私が助産師として病院勤務していた時は、毎日赤ちゃんたちのスクリーニング採血を見ていましたが、小さいかかとに針を刺された瞬間のびっくりした表情と、次の瞬間思い出したように大泣きして、終わった後抱っこするとすぐにケロッと痛みを忘れてしまうベビー達に癒されていました(@^^)/~~~

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