![]()
呼吸性アルカローシスと代謝性アシドーシスについてどうして両方に過呼吸が生じるのですか?
![]()
生体の血液の酸塩基平衡は常に一定のpH(7.4)になるように保たれています。平衡を酸性側にしようとする状態をアシドーシス、平衡を塩基性側にしようとする状態をアルカローシスと言います。
通常、酸塩基度が厳密に保たれているのは血液中に含まれる緩衝系の働きによります。これはホメオスタシスの代表的な例です。緩衝系を代表し、最も大きな緩衝効果を持っているのが重炭酸(炭酸水素)イオンHCO3-です。水素イオンH+をうけとって HCO3-+H+→CO2↑+H2O と二酸化炭素の形で排出することができるからです。この重炭酸イオンを産生しているのは主に腎臓の尿細管です。
酸性物質が排泄されない、不揮発性酸性物質が過剰に産生されている、重炭酸イオンが排泄されているなどの理由から起きるアシドーシスです。不揮発性酸性物質とは呼吸によって排泄されない酸の事です。この状態では、緩衝系による働きにより、二酸化炭素を排泄する呼吸性アルカローシスを用いてアシドーシスを打ち消そうとします。よって呼吸が激しくなり、自覚症状として呼吸困難感を覚えることがあります。
呼吸性アルカローシスは激しい呼吸のために起こるアルカローシスです。二酸化炭素が過剰に排泄されて酸塩基平衡が塩基性に傾きます。この状態ではむしろ呼吸困難を自覚するためさらに呼吸が激しくなると言う悪循環に陥ることがあり、過換気症候群と呼ばれています。アルカローシスの状態では血中のカルシウムイオンが血漿蛋白と結合してしまって濃度が低下し、テタニー、しびれなどの低カルシウム血症症状が見られます。
|