
ご質問ありがとうございます。
患者さんの口の中をきれいに保つ「口腔ケア」。
清拭や足浴と同様、患者さんへの清潔援助の一環として広く行われていますが、口腔ケアには下記に挙げる様々な効果も期待されるのをご存じでしたか?
口腔ケアに期待される効果
(1)口腔疾患(虫歯や歯周病など)
(2)口臭の予防
(3)味覚の改善
(4)唾液分泌の促進
(5)誤嚥性肺炎の予防
(6)QOLの向上(会話や食事など、口腔ケアをきっかけとした生活リズムの改善)
なかでも、誤嚥性肺炎の予防はとても重要です。終末期や寝たきりの患者さんでは、全身状態の低下により、誤嚥性肺炎が生命の危険に直結することがあります。一見軽視されがちな口腔ケアですが、"患者さんの生命を守る上での大切なケア"という意識をもつことが望ましいといえるでしょう。
回答は以上になります。
では、第100回の国家試験の問題を実際に解いてみましょう。
1. 歯肉出血があっても実施する。
2. 含嗽ができない患者には禁忌である。
3. 総義歯の場合、義歯の洗浄のみでよい。
4. 経口摂取をしていない患者には不要である。
1. ○ 出血部位に注意しながら実施しましょう。
2. × 含嗽ができない患者にも口腔ケアの必要性があります。
3. × 義歯洗浄だけでなく、口腔内の清掃も併せて行うのが望ましいです。
4. × 経口摂取をしていない患者にも口腔ケアは必要です。
答え...1

今回は医教編集部のまんまみーやが担当しました。
私が初めて口腔ケアに関わったのは、看護実習で終末期のがん患者を受け持ったのがきっかけでした。気品ある顔立ちの女性でしたが、寝たきりで意識がなく、唇の乾燥がひどく皮がむけているような状況。そこで、口腔ケアを1週間ほど続けたところ、患者さんの唇に潤いがみられるようになりました。ほどなくして患者さんはお亡くなりになりましたが、口紅を塗られた患者さんの表情はとても優しく、今にもおしゃべりしそうな顔つきをされていました。たかが口腔ケア、されど口腔ケア。患者さんらしい最期を迎える上で、口腔ケアが果たす役割はとても大きいと確信した瞬間を、今でも鮮明に憶えています。