今回頂いた質問

医療保険について授業で習いましたが、いまひとつ仕組みがわかりません。医療保険とはどのような保険ですか?教えてください。

ご質問ありがとうございます。

医療保険とは

医療保険とは、病気、負傷(業務上を除く)、死亡、出産など、医療機関を受診した際にかかった医療費について、全額または一部を保険者が負担するしくみの保険です。
(ただし、健康診断や正常分娩などは保険診療の対象外です。)

被用者保険(職域保険)

・被保険者は事業所に使用されている者
・健康保険、船員保険、共済保険などがある。

地域保険(国民健康保険)

・被保険者は、被用者保険の適応を受けない者
・原則、市町村(特別区)が保険者となる。

後期高齢者医療制度

・75歳以上の者、および65歳以上75歳未満で広域連合長より一定の障害状態にあると認められた者
・原則、保険料は年金からの天引きとなる。

国家試験では、医療保険のほか、介護保険、雇用保険、年金保険に関する出題もあります。各保険の特徴について、正しく理解しておきましょう。

回答は以上になります。 では、第100回の国家試験の問題を実際に解いてみましょう。

問題

第100回 看護師国家試験 午前問題2

医療保険はどれか。

1.介護保険
2.雇用保険
3.国民健康保険
4.厚生年金保険

1.× 介護保険とは、被保険者の要介護状態あるいは要支援状態に応じて保険給付されるしくみの保険です。
2.× 雇用保険とは、離職(または失業)した労働者が再就職するまでの期間、生活を維持できるように生活費を支給するしくみの保険です。
3. 上記のとおり
4.× 厚生年金保険とは、公的年金制度のひとつで、事業者に使用されている者が加入する年金保険です。

正解は… 3

編集部より

保険制度は、時代の背景や国民の声を反映しながら、必要に応じて改正を行う場合があります。2000年は、介護保険制定という記念すべき年。「介護保険は試験に出る!」という教官の予測は見事に当たり、得点できた人も多かったとか。このように、医療者としての対応が求められる時事的なニュースは、国家試験でも出題されます。新聞やテレビなどをこまめにウォッチし、常に最新情報を手に入れるようにしましょう。
(2011.8.19)