どうして私ってこんなにおっちょこちょいなの!
またまた半泣きでSOSのメールを送信してみると…。

メール

差出人
hannaki♡ikyo.jp
件名

短所の対処は難しいです…。

宛先
anego♡ikyo.jp
あねご、『働く』って、私という人間を、
いろいろな人から評価されることでもあるんですね。
私はどうやらおっちょこちょいみたいです。
そして、おおざっぱ。
働いてからトホホな失敗ばかりです。
この間は、膀胱留置カテーテルを入れている患者さんの
尿の検体提出をすることになって、
手順もばっちりなんて思いながら、
シリンジで引いても10ccしかひけない…。
しかも、色は無色透明。
「あれ、淡黄色じゃないんだ。
やけに尿量も少ないな」なんて思ったら、
するする~と抜けたカテーテル…。
つまり、採尿ポートの検体提出口ではなく、
バルーンを膨らませるための蒸留水を入れる口に
シリンジをさしていたのです。
そのためカテーテルが抜けてしまったのでした…。

メール

件名

Re:短所の対処は難しいです…。

お仕事おつかれさま。
いろいろなことがあって悩んでいるみたいですね。
社会人として働き始めると、
学生の間はなんとなく許されていた自分の性格の短所が、
「業務上のミス」や「対人関係でのトラブル」として表れることがあります。
そんな自分の弱みに対峙すると、ショックを受けることもあるかも。

でも、自分の弱みを知ることができたのはチャンスと考えましょう。
自分の性格を客観的に捉え、対処することでミスは減らせます。
以前、要領が悪いと悩んでいた後輩に
「私生活でも段取りをあらかじめ考えて生活してみたら?」
と提案してみたことがあります。
その後輩は、その後、業務上も無駄な動きが少なくなり、
さらに「料理がとても得意になって彼氏からほめられました!」
なんてことも言っていました。
こんな風に業務以外でも成長するきっかけになることもあります。
また、弱みを知ると同時に、自分の強みも見つけてください。
その強みを生かすことで、
周りのスタッフや患者さんから信頼を得ることができたり、
自分の居場所を作ることもできます。

「自分を知る」ことで、きっと大人に一歩近づけると思いますよ。
第4回 弱みも強みも全部私の巻

(テキスト:sakura nurse イラスト:中村まーぶる)