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医教の国試対策勉強法

医教の国試対策勉強法|【第8回】全11科目別国家試験対策「成人看護学」パート1(2017.07.21)

このコーナーでは、第107回国家試験に向けた医教オリジナルの国試対策を隔週で紹介していきます。全11科目を基本的に2回に分けて解説。パート1で過去問学習を基本にしたアプローチ、パート2で『平成30年度新出題基準』を分析した新傾向に沿ったアプローチを行います。「むずかしい」と言われた106回国試ですが、ていねいに出題者の意図を探れば、決して手も足も出ない問題ではありません。過去と類似した問題からは「基本的なことはしっかり身につけてほしい」という意図が、新傾向の問題からは「分野のワクをまたがった、総合的な知識を身につけてほしい」という意図がみえます。つまり、看護の現場で力を発揮できる知識ですね。科目ごとに振り返り、皆さんも力をつけて107回国試に臨みましょう。

【医教オススメの過去問学習のポイント】
早押しクイズのように「これを問われたらこれ」と、正解選択肢を覚えてしまう学習では、昨今の「考えさせる国試」に対応できません。そこで、医教からの提案です。
過去問学習の際には、次の2つのポイントを意識してみてください。
(1)出題者の意図まで把握できる、分野をまたがった総合的な知識を身につける。
(2)選択肢の○はなぜ合っているのか、×はなぜ違っているのか理解する。

ポイント(1)の「分野をまたがった総合的な知識」があると、ポイント(2)の選択肢の○はなぜ合っているのか、×はなぜ違っているのかが理解できます。逆に(2)ができているようなら、総合的な知識が身についていると言えます。(1)と(2)は密接にリンクしているんですね。学習の際にも、実習や座学で身につけた(1)から(2)へのアプローチや、その逆の(2)から(1)へのフィードバックによって、生きた知識が身につきます。

【誤肢の存在意義をないがしろにしない】
誤肢はただ間違っている選択肢ではありません。思わず「うまい!」とうなってしまう奥深い誤肢が国試にはたくさん隠れており、近年それがさらに目立ってきました。誤肢の理解によってぐっと学習が進み、複合的なテーマの問題に出合った時にも慌てずにすみます。

今回は「成人看護学」パート1。第106回の国試問題と、それ以前の過去問を比較し、「成人看護学」の学習ポイントを探りましょう。これは他の科目でも同様ですが、繰り返し出題されるものには、出題者の「覚えておいてほしい」というメッセージが込められています。そして、どう覚えてほしいのかを、しっかり読み取ることが大事です。はじめに106回の問題(☆)、次に過去の類似問題(★)をみてみましょう。

【例1】

☆第106回午前問題48:術中の仰臥位の保持によって発生することがある腕神経叢麻痺の原因はどれか。
  1. 1.上腕の持続的圧迫
  2. 2.前腕の回外の持続
  3. 3.肘関節の持続的圧迫
  4. 4.上肢の 90 度以上の外転

解答

  1. 1.× 上腕の橈骨神経走行部が圧迫されると橈骨神経麻痺が起こる。
  2. 2.× 過度な前腕の回外は尺骨神経麻痺の原因となる。
  3. 3.× 肘関節部の尺骨神経が圧迫され、肘部管症候群を引き起こす。
  4. 4.○ 上肢を過度に外転させると腕神経叢麻痺を引き起こすため、術中、上肢は支持手台にのせて90度未満の角度に外転させる。

正解...4

【過去の類似問題】

★第99回午後問題50:手術体位の図を示す。

麻痺が最も起こりやすいのはどれか。
  1. 1.上腕神経叢
  2. 2.肋間神経
  3. 3.坐骨神経
  4. 4.三叉神経

解答

  1. 1. ◯ 図の体位では、患者の上肢が90度外転で固定されており、腕神経叢麻痺を起す可能性が高い。
  2. 2. × 肋間神経は肋骨の下縁にそって進み、胸腹璧の筋と皮膚を支配する。図の体位では特に肋骨下縁を圧迫するものはみられない。
  3. 3. × 坐骨神経は仙骨神経叢として下肢を支配する。図の体位では特に下肢を圧迫するものはみられない。
  4. 4. × 三叉神経は脳神経で、顔面の体性感覚、咀嚼筋を支配する神経である。図の体位では、特に顔面に圧迫はみられない。

正解...1

★第104回午後問題41(基礎看護学):仰臥位の患者の良肢位について正しいのはどれか。
  1. 1.肩関節外転90度
  2. 2.肘関節屈曲0度
  3. 3.膝関節屈曲90度
  4. 4.足関節底屈0度

解答

  1. 1.× 肩関節の良肢位は、外転10~30度(屈曲・回旋は顔に手が届く角度)。
  2. 2.× 肘関節の良肢位は、屈曲90度。
  3. 3.× 膝関節の良肢位は、屈曲10度。
  4. 4.◯ 足関節の良肢位は、背屈・屈曲0度。

正解...4

【106回国試〔例1〕の特徴】

術中体位による麻痺の問題は看護師国試の定番といえますが、これらの問題を解くためには、まず人体の良肢位・関節の基本肢位などの基本知識、「外転・内転」「外旋・内旋」「屈曲・伸展」「回外・回内」の意味、また神経麻痺の原因をアセスメントするための全身の神経の走行についての知識が必要となってきます。ここにあげた2問の過去問題のほか、第99回AM19(必修問題)「肩関節の外転の可動域測定」、第105回PM39(基礎看護学)「臥床患者の安楽な体位への援助」でもその知識が問われていることがよくわかると思いますよ! ◯×学習をしっかり実行しましょう。それではもう1問。例2を挙げてみましょう。

【例2】

☆第106回午前問題68: チェーンソーの使用によって生じるのはどれか。
  1. 1.じん肺
  2. 2.視力低下
  3. 3.心筋梗塞
  4. 4.肘関節の拘縮
  5. 5.Raynaud<レイノー>現象

解答

  1. 1.× 職場などで空中の無機粉塵の吸入を続け、それが肺に沈着して非可逆的な線維性の変化が生じる職業性疾患。
  2. 2.× チェーンソーの使用と視力低下は関係がない。視力低下を伴う職業性疾患にVDT症候群がある。
  3. 3.× 長期間にわたる長時間の業務その他血管病変等を著しく増悪させる業務による職業性疾患に心筋梗塞がある。
  4. 4.× チェーンソーの持ち方によっては肘関節に負担がかかる場合があるが、使用時間、使用方法を守れば、チェーンソーと肘関節の拘縮に直接の関連性はない。厚生労働省労働基準局通達の「チェーンソー取扱い作業指針について」に「チェーンソーの一連続ばく露時間は、長くても10分以内とすること。」「チェーンソーを持つときは、肘や膝を軽く曲げて持ち、かつ、チェーンソーを材にもたせかけるようにして、チェーンソーの重量をなるべく材で支え、チェーンソーを支える力が少なくてもすむようにすること」などがある。
  5. 5.◯ レイノー現象は、四肢末梢の小・細動脈が発作的に収縮し、皮膚の蒼白、チアノーゼが出現し、回復すると反対に皮膚の充血、紅潮がみられること。原因疾患として、膠原病(全身性硬化症、全身性エリテマトーデスなど)、閉塞性動脈疾患(動脈硬化症、バージャー病など)、神経疾患(手根管症候群、末梢神経炎など)、血液疾患(多血症など)、薬物(β遮断薬など)、振動障害(ピアニスト、タイピスト、振動工具〔チェンソー〕を使用など)、重金属中毒(砒素、鉛など)がある。

正解...5

【過去の類似問題】

★第102回午前問題84:所見と病態の組合せで正しいのはどれか。
  1. 1.Raynaud〈レイノー〉現象―――――四肢末端の虚血
  2. 2.頸静脈の怒張――――――――――左心系の循環障害
  3. 3.全身性浮腫―――――――――――リンパ管の還流障害
  4. 4.チアノーゼ―――――――――――還元ヘモグロビンの減少
  5. 5.上室性期外収縮―――――――――心室から発生する異所性興奮

解答

  1. 1.◯ 上記(☆第106回午前問題68)の解説参照。
  2. 2.× 頸静脈の怒張は右心系の循環障害(右心不全など)でみられる。
  3. 3.× 全身性浮腫はうっ血性心不全、腎疾患、肝硬変などで起こる。リンパ管の還流障害は局所性浮腫の病態である。
  4. 4.× チアノーゼは還元ヘモグロビンの増加(5g/dl以上)で出現する。
  5. 5.× 本来より早い時点で出現する心房内発生の異所性興奮を心房期外収縮という。心房性と房室接合部性があるが、判別が困難な場合は上室性と称される。

正解...1

【過去の類似問題】

★第104回午前問題25(必修問題):振動が原因となる職業性疾病はどれか。
  1. 1.中皮腫
  2. 2.熱中症
  3. 3.高山病
  4. 4.白ろう病

解答

  1. 1.× 中皮腫はアスベストが原因とされる。
  2. 2.× 熱中症は高温・多湿の環境での作業が原因となる。
  3. 3.× 高地などで低酸素状態に置かれた場合に起こる。頭痛、倦怠感、悪心・嘔吐など。
  4. 4.◯ 白ろう病はチェーンソー使用などで起こる振動障害の疾患であり、代表的な症状としてRaynaud〈レイノー〉現象が挙げられる。

正解...4

【106回国試〔例2〕の特徴】

Raynaud<レイノー>現象を問う問題も国試の定番といえますね。このテーマの出題では、膠原病や動脈疾患などからのアプローチ職業病の振動障害(白ろう病)からのアプローチがあります。★第104回午前問題25では「職業性疾病はどれか。」ときいているので「職業病の問題」ということがわかりますが、★第102回午前問題84のように病態にスポットをあてた問い方もあります。今回、☆第106回午前問題68は一体どちらからのアプローチなんでしょうか? 問いに「チェーンソーの使用」とありますので、「職業病」関係かなあと見当がつきますが、「視力低下」「心筋梗塞」「Raynaud<レイノー>現象」という選択肢を見ると少し混乱してしまうかもしれません。ここで一つ思い出したいのが、平成25年10月に改正された「職業病リスト」。このリストは、厚生労働省が労災補償の対象となる疾病の範囲を定めたもので、この改正で21疾病が新たに追加されました。
このリストを見ると今回の問題の選択肢に該当する疾患がちゃんと見てとれますので、一度眺めてみてください。今回の×選択肢の疾患と職業病の問題がこれからの国試でいつか出題されるかもしれませんよ!

【107回国試に向けた「成人看護学」学習ポイント】

やはり「人体の構造と機能」「疾病の成り立ちと回復の促進」などとのリンクが大前提ですが、さらに「基礎看護学」「健康支援と社会保障制度」などの科目とも根っこが繋がっています。すべての科目を勉強しなくては! とまで頑張らなくても良いのですが、問題を一つ解く時に、これはどの科目と繋がっているのかなと考えてみる癖をつけておくといいですね。
それから、注目は厚生労働省からの通達事項。法律・制度の改正などはニュースになりますが、上記の「職業病リスト」のように厚生労働省の通達はあまり取り上げられません。好きなアーチストのブログチェックをするように、厚生労働省のホームページ内にある「厚生労働省からのご案内〔政策について〕」をたまにチェックしてみてはいかがでしょうか。出題のきっかけが「最近改正されたから」ということ、なきにしもあらずです( ´ ▽ ` )ノ

次回「成人看護学」パート2では、新出題基準に照らした「成人看護学」新傾向の問題をみてみましょう。

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