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医教の国試対策勉強法

医教の国試対策勉強法|【第21回】全11科目別国家試験対策「在宅看護論」「看護の統合と実践」パート2(2017.01.20)

 このコーナーでは、第106回国家試験に向けた医教オリジナルの国試対策を隔週で紹介していきます。全11科目をそれぞれ2回に分け、パート1で第105回国試各科目の特徴を分析し、パート2では実際に問題を解きながら、過去問との比較によって出題の意図と対策法を考えます。国試対策の注目ポイントの1つに「過去問の徹底見直し」があります。出題形式が変わっても、未来の看護師に国が知っていてもらいたい知識は大きく変わりません。科目ごとの頻出のテーマを丁寧に振り返ってみましょう。

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【医教オススメの過去問学習の主要3ポイント】

正解選択肢の文章を覚えているならまだしも、正解番号だけ覚えてしまうという過去問学習では、バラエティに富んだ選択肢が並ぶ昨今の看護師国家試験を突破することは困難です。
そこで、医教からの提案です。
過去問を解く際に、次の3ポイントを意識してみてください。
(1)何を問う問題なのか、出題者の意図を把握する。
(2)選択肢の○についてなぜあっているのかを吟味する。
(3)選択肢の×についてなぜ間違っているのかを吟味する。

ポイント(1)の「出題者の意図を理解する」ためには、ポイント(2)と(3)の「○選択肢・×選択肢の吟味」が重要となります。(2)と(3)に注意をむけていると、出題者の意図が浮き彫りになり、どんな角度から問われても正解にたどりつけるようになるのです。中でも、後回しになりがちな「×選択肢の吟味」が勝敗を分ける重要ポイントにもなります。

【誤肢の存在意義をないがしろにしない】

誤肢はただ間違っている選択肢ではありません。思わず「うまい!」とうなってしまう奥深い誤肢が国試にはたくさん隠れています。誤肢の理解によってぐっと学習が進み、同じテーマの問題に出合った時に慌てずにすみますよ。

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【第105回看護師国家試験「在宅看護論」の特徴】

  1. 特徴在宅ケアの内容そのものより社会資源の仕組みや利用法を問う。

☆午後問題89:
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の説明で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. × 1.介護予防サービスである。 ← 地域密着型サービスである。
  2. 2.24時間を通じて行われる。 ← 地域で24時間安心して暮らすためのサービス。
  3. 3.地域密着型サービスである。 ← 地域で24時間安心して暮らすためのサービス。
  4. × 4.重症心身障害児を対象とする。 ← 対象は介護保険による要介護1以上の者。
  5. × 5.施設サービス計画の作成を行う。 ← 居宅サービス計画の作成を行う。

☆介護保険による平成24(2012)年に開始された在宅療養の新サービスについての知識を問う問題。この問題の他にも、AM62・63、PM63が社会資源関連問題となっている。また、正解肢ではないが、日本で約4万を超える重症心身障害児の在宅療養について問われていることから、今後の重症心身障害児の地域生活に関する出題に注意する。

<定期巡回・随時対応型訪問介護看護>

  • ■「地域で24時間安心して暮らすためのサービス」として、日中・夜間を通じて、訪問介護と訪問看護が一体的にまたは密接に連携しながら、定期巡回と随時の対応を行う。
  • ■対象者:要介護1以上の認定者
  • ■サービスの内容
    • (1)定期巡回サービス:訪問介護員等が、定期的に利用者の居宅を巡回し、入浴、排せつ、食事等の日常生活上の世話を行う。
    • (2)随時対応サービス:オペレーターが通報を受け、利用者の状況に応じてサービスの手配を行う。
    • (3)随時訪問サービス:オペレーターからの要請を受けて、随時、訪問介護員等が利用者の居宅を訪問し、入浴、排せつ、食事等の日常生活上の世話を行う。
    • (4)訪問看護サービス:看護師等が利用者の居宅を訪問して、療養上の世話または診療の補助を行う。
  • ■サービスは、「一体型」と「連携型」の2つに分かれる。
    • 一体型:1つの事業所で訪問介護と訪問看護を一体的に提供する。<(1)~(4)>
    • 連携型:訪問介護を行う事業者が地域の訪問看護事業所と連携をしてサービスを提供する。<(1)~(4)で、(4)のみ連携先の訪問看護事業所>


● ベースの過去問 ●

第102回 AM89(入所者または居住者が公的保険による訪問看護サービスを受けることができるのはどれか。2つ選べ。 1.乳児院 × 2.介護老人保健施設 × 3.高齢者専用賃貸住宅 ○ 4.介護療養型医療施設 × 5.認知症対応型共同生活介護(グループホーム) ○ <選択肢1、2は設置基準によって看護師が配置されている。選択肢4は医療法に基づいた医療機関で、医師や看護職員による、医学的管理下のケアが中心。各施設の根拠法・特徴を確認し、看護と介護の棲み分け・両立について確認する>)
第104回 AM69(訪問看護師の関わりで最も適切なのはどれか。 1.看護師の判断で訪問時間を延長する。 × 2.療養者のライフスタイルを尊重する。 ○ 3.1人暮らしの療養者では家族のことは考慮しない。 × 4.訪問時間以外での療養者との個人的な付き合いを大切にする。 × オーソドックスなテーマではあるが、訪問看護に関する具体的な内容が選択肢になっており、今後状況設定を付けた問題となって出題される可能性もある

☆超高齢社会となって介護保険によるサービスの利用者が増加し、利用の形態が多様化してきたため、サービス給付の形態も複雑化してきているので、施設サービス、居宅サービス、地域密着型サービスなどそれぞれの特徴を確認し、それぞれを組み合わせた場合の利点・欠点をまとめて理解する。

● 学習ポイント ●

平成24年開始の介護保険の地域密着型の新サービス、施設サービス、居宅サービス、介護予防サービス、重症心身障害児、児童福祉法



<重症心身障害児者の地域生活モデル事業 【平成24~26年度】>
重症心身障害児者及びその家族が安心、安全に地域でいきいきと暮らせるよう、効果的なサービスの利用や医療、保健、福祉、教育等の関係施設・機関の連携の在り方等について、先進的な取り組みを行う団体等に対して助成を行い、あわせて地域住民に対する理解促進や障害福祉サービス事業所等に対する支援を行うことにより、重症心身障害児者に対する地域支援の向上を図る。平成24年度から平成26年度に採択された14団体が取り組んだ実例の報告をもとに、重症心身障害児者の地域生活を支援する体制をつくる上で特に留意すべき点がまとめられている。

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000090474.pdf

●介護サービス利用手続きの流れ




【第105回看護師国家試験「看護の統合と実践」の特徴】

  1. 特徴「総合力」を試す「看護の統合と実践」最大のテーマが状況設定問題に登場。

☆午前問題118-120:
Aさん(50歳、女性)は、子宮頸癌の終末期で入院し緩和ケア治療を行っている。倦怠感は強いが食事は摂れている。麻薬を使用し疼痛のコントロールはできており、ふらつきはあるがトイレ歩行はできる。医師からは余命2か月と告知されており、退院して自宅で最期を迎えたいと希望している。主な介護者となる夫は58歳で、5年前の脳梗塞の後遺症で不全麻庫がある。経済的には安定している。子どもはいない。
午前問題118:
病棟看護師はAさんと夫とを交えてカンファレンスを行った。夫は「妻は体力がとても落ちて、見ているのがつらいです。病気が進行すると動けなくなると聞きました。私は介護に自信がありません」と不安を訴えた。
Aさんと夫への今後の不安に対する対応として最も適切なのはどれか。
  1. × 1.生活保護の手続きをするよう促す。 ← Aさん夫婦は、経済的には安定しているとある。
  2. 2.要介護認定の申請手続きをするよう促す。 ← Aさんは65歳未満であるが、特定疾病の「癌終末期」の状態であるため、介護保険の適応となり在宅でのサービスが受けられる。
  3. × 3.家事をしてくれる人を雇用するよう促す。 ← 病棟看護師が促す支援内容ではない。
  4. × 4.訪問リハビリテーションの利用を勧める。 ← できる範囲内での運動は継続するべきだが、癌末期のAさんにわざわざリハビリテーションを勧めることは適切ではない。
午前問題119:
看護師が退院に向けて最も連携すべき職種はどれか。
  1. × 1.理学療法士
  2. × 2.管理栄養士
  3. 3.介護支援専門員
  4. × 4.保健所の保健師

まずは、介護支援専門員(ケアマネジャー)、訪問診療医師、訪問看護師らと連携して、入院中のAさんの情報を共有する。理学療法士、管理栄養士、保健師らとの連携はその後必要であれば、介護支援専門員が検討する。

午前問題120:
退院後1か月。訪問看護ステーションの看護師が訪問した際、夫から「妻は痛みで苦しんでいる様子はない。トイレと食事以外は眠っていることが多く、このまま死んでしまうのでしょうか。家で看取ることができるか不安です」と相談を受けた。
夫への支援で最も適切なのはどれか。
  1. × 1.夫に頑張るよう励ます。 ← 不安を訴える介護者に対する声かけとして適切ではない。
  2. × 2.病院に入院するよう提案する。 ← 退院の際、Aさんは自宅での最期を希望している。
  3. × 3.麻薬の量を増やすことを提案する。 ← 疼痛はコントロールできている。
  4. 4.Aさんが希望する看取りの場について再度話し合う。 ← Aさん本人の希望をもう一度確認しながら、家での看取りに不安を感じている家族のケアという観点から夫の話を傾聴し、どのような看取りができるかを話し合う。

☆「終末期で入院し緩和ケア治療」「麻薬を使用し疼痛のコントロール」「退院して自宅で最期を迎えたい」「経済的には安定している」など国試の過去問で頻繁に問われる問題ポイントについてきちんと設定文で状況説明し、選択肢に定番の質問を並べたうえで、「看護の総合力」を問う問題構成となっている。最初の2問は「病棟看護師」、3問目は「訪問看護師」の対応を問い、2問目で連携すべき他職種を答えさせているあたりで「看護の統合と実践」をうまく体現している。

● ベースの過去問 ●

第98回(PM87 基礎看護学(がん患者の緩和ケアで正しいのはどれか。2つ選べ。 1.入院治療が原則である。 × 2.余命の延長が目標である。 × 3.がんの診断とともに開始する。 ○ 4.がんの治癒を目指した治療を優先する。 × 5.患者と家族とのQOL向上が目標である。 ○
第101回(AM46 在宅看護論(病院内の退院調整部署による退院支援について正しいのはどれか。 1.65歳以上の高齢者を対象とする。 × 2.医師が退院日を決めてから、支援を開始する。 × 3.退院調整看護師は、訪問看護導入の要否を検討する。 ○ 4.退院調整部署の設置は診療報酬の算定要件ではない。 ×)
第102回(AM47 基礎看護学(緩和ケアについて正しいのはどれか。 1.患者の家族は対象に含まない。 × 2.ケア計画は多職種が話し合って立案する。 ○ 3.疼痛コントロールの第一選択はモルヒネである。 × 4.根治的な治療法がないと医師が説明したときから始める。×)
第102回(AM58 在宅看護論(退院調整部署と連携しながら、ある患者の退院支援を進めることになった。病棟看護師が行う支援として最も適切なのはどれか。 1.経済問題への対応 × 2.患者の希望の聴取 ○ 3.介護保険制度の説明 ×〔患者の年齢が不明〕 4.在宅のケアプラン立案 ×〔ケアマネジャーの仕事〕
第104回(PM73 老年看護学(Aさん〔79歳、女性〕は、癌の化学療法を受けていたが、脳出血を起こし意識不明の状態になった。Aさんの家族は回復する見込みはないと医師から説明を受けた。家族はAさんの延命を望んでおり、医師と今後の治療方針を決定する前に看護師に相談した。Aさんの家族への対応で最も適切なのはどれか。 1.医師に方針を決めてもらうよう伝える。 × 2.病院の倫理委員会に判断を依頼するよう伝える。 × 3.Aさんのアドバンスディレクティブ〈事前指示〉を確認するよう伝える。 ○〔本人の意思・希望を優先しながら家族のケアを行う〕 4.経管栄養法を開始することでAさんの身体の状態は維持できると伝える。 ×)

☆「基礎看護学」「在宅看護論」「老年看護学」などさまざまな科目の知識をベースとして、実際の看護の現場で状況判断と看護実践ができる看護師になるべく。

● 学習ポイント ●

終末期看護、緩和ケア、在宅での看取り、アドバンスディレクティブ〈事前指示〉、他職種連携、就業施設別看護対応、看看連携

☆療養者の心身両方の安楽をはかり、権利と希望をかなえるために何をするべきかを考えれば、自然と正解にちかづく。

次回の第22回は、「国試直前の確認問題 科目別11選!」をお届けします。

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